19.1.07

北コリア、ちょっといい話。

金総書記が小沢征爾氏にラブコール
金正日、小沢征爾に平壌交響楽団の指揮を依頼していた

個人的に琴線に触れるええ話やったのに、小澤さん受けてくれないなんて残念やわあ。ま、これで北コリアも自前のオーケストラをまだ捨ててないことがよくわかって、少し安堵する。いまさら小澤を呼ぼうとする時点で終わってるじゃん、というややマニアックな視点はなしで。

オーケストラというものは、いかに優秀な人員を集めようと、給料を高くしようと、それでうまく機能するかといえば、そうでもないという面白いところがあって(サッカーとまるで同じだけど)、そのなかでも、北コリアのオーケストラは独特な地位にあるのは事実。非人道的な国だからこそ、さまざまな権利が制限されているこそ、彼らの音楽に対するパッションやアンサンブルに対する熱意は並々ならぬものがあり、そのあたりをわたしは高く評価していたことがあった。

ただ、それらの制限があまりにもキツくなったり、生活レベルが落ちまくると、さすがに技術的に不安な点が顔を覗かせる。昨年、このオーケストラが演奏したショスタコーヴィチの交響曲の新譜を聴いてみたのだけど(例によって録音年月日は不明)、弦は独特の潤った響きで聴かせるが、管セクションはボロボロだった記憶がある。

やはり、ここは小澤クラスの世界的トレーナーにしごいてもらわないと、という主席サマの判断は意外にも的確だったわけである。ついでに、来日公演かなんかやってもらって、オーチャードホールなんかで革命歌劇なんか上映しちゃって、右翼やら拉致被害者の支援団体なんかが押しかけ、総連のメンバーともみ合い、ホール内外は騒然。こんな光景が見たかったぜ。

14.1.07

納豆の恨み。


スーパーに行くと、納豆の在庫が見事に切れている。ここでこんな光景を見たのは初めてだ。二三日前にネットに、「ダイエットのために納豆の売り切れ続出」という記事があったのを思い出したのだが、ここまで悲惨な状態になっているとは想像できなかった。

一日に一度はこの食品を召しやがる自分にとって、これは由々しき問題である。一般人の生活が脅かされているのである! ダイエットへの憎しみがメラメラと燃え上がる。「趣味はダイエットです」なんて平気な顔してぬかす奴らの家に押しかけて、その贅肉を小突きながら説教してやりたくなる。オマエらのその理想主義は、その肉体よりもずっと醜いのだぞと。

最近はノロ・ウィルス・ダイエットというのも流行ったらしい。今のシーズンなら、冬山ビバーク・ダイエットかな。無添加シャーベット食い放題で、みるみる痩せる。痩せることはこんなに簡単なのに、なぜ納豆が狙われるのかと思うとはらわたが煮えくり返る。

納豆メーカーは、これで大儲けのチャンスなのかもしれないけれど、こういう一過性のものは、業界の体力を無くすだけだ。増産だ増産だとばかりに規模を拡大すると、ブームが過ぎれば、結局は無駄な投資になる。最近は企業もそんなにバカじゃないから、そんなブームに乗っかって、自らの寿命を縮めるようなことはないと思うのだけど。

これはクラシック音楽における「のだめ効果」と同じ。まあ、通常は当日券で余裕で入れるNHKホールのNHK交響楽団定期が満員札止めだったり、カルミナ四重奏団の新譜が売り切れ続出で手に入らず、オークションで五倍の値段が付く、なんて自体がまだ起きてないから、まだ安心だ。ただ、クラシック系の業界人はこういうブームに慣れてないのがちょっとだけ心配。

しばらくは、海外に行ったつもりで、納豆なしで過ごすことにする。