26.5.09

本日の入り損ね。

オペラシティのコンポジウム。今年はラッヘンマンということで、ヒャッホーと小躍りしながら駆け付けてみると、見事なまでにソールドアウト。当日券の販売無し。あんれまあ。場所がタケミツ・メモリアルじゃなくて、リサイタル・ホールだったということもあって、チケットの有無は多少心配はしていたものの、「現代曲のコンサートは当日売りしか買わねえ」などという、どことなく江戸っ子じみた考えを持ったわたくしにとっては痛い痛い仕打ちである。

キャンセルなんか出るかもしれんと淡い期待を抱いて(まあ、普通はなかなか出ないもんだが)、無いものは出せません光線をモロに浴びつつ、開演間際まで受付の前で待っておった。そして、タイムアウト。ホールのほうから拍手が聞こえ、ラッヘンマンが挨拶を始める。そのとき、同じくキャンセル待ちに淡い期待を抱いていたに違いない一人のおじさんが、「モニターの映像ぐらい見せてよ」と係員に交渉し出した。係員はまるで虫を追い払うかのような仕草と言葉で、おじさんを排除してしまう。チケット無い客を一度入れたら収拾つかなくなるんで、いささか非常識な要求かとは思ったけれど、それに対してのあまりにもの邪険な応対に驚かされたのだった。

こういう「いかにもラッヘンマン大好きオーラ」を出しているおじさんは、この手のコンサートにおいて上客の素質を持っているもの。そうした客(今回はチケットを買ってないから、客ではなくて虫みたいなもんなんでしょうけれどねえ)を邪険に扱うのはいかがなものかと思うのだ。このやり取りを見て、ひどくさもしい気分になり、自分も虫扱いされたような不快な心地がして、そそくさと会場を後にした。コンサート主催者が購買層をどう見ているのかという一端に触れたような。しばらくは、東京オペラシティ文化財団主催のコンサートは行きたくねえなあ……。