このblogは、国内外に生息する蛇の生態を解明、主にヤマカガシの関東山岳地域における生息状態をレポートする、という趣旨で設けられたものでは、決してない。てゆーか、売文業に従事してはります鈴木淳史の雑文置き場にすぎず、更新超適当、そもそもblogでもない。そうなの?
30.10.07
秋深しマドリー沈めむ少年の歌
今年のリーガ・エスパニョーラの国際中継はスペイン国内の権利元の揉め事から、それを放送するwowowはかなり不思議な中継を強いられているようだ。とくに、今節のマドリー対ラコルニーャ戦は、試合直後の七分間の映像無し(この時間帯にお互いに得点シーンが一つずつあるのに)、しかも画質はネットみたいだし、音声は現地からの電話回線で、という呆れ返るほどの低クオリティにのけぞった。まあ、放送されるだけマシ、ということかい。
番組冒頭、wowowのアナウンサーが、この世も終わり、といった絶望的な表情で、本当に申し訳なさそうに何度も何度も謝る。これがたまらなく不愉快である。謝罪という定型的なパフォーマンスが自己保身のためにしか思えないわたしは、こんなことをするくらいなら、この状況をもっと楽しめるように誘導するのがプロの仕事だろ、と思ってしまうので、涙目で謝罪されても苛々が増すだけなのである。
放送がこのようなカタチになったのは、そのアナウンサーはもちろんのこと、放送局にも直接の非はない。だから、そんな謝罪はまったく無意味なのだ。いっそのこと、「こんなことになっちまって、俺も怒ってるんだコンニャロ」と、スタジオで物を投げつけるなど、ブチ切れしてもらったほうが、はるかに爽快だ。それを偉そうに馬鹿丁寧に謝るもんだから、ムッとしてしまうのである。
この中継を担当するのが、倉敷保雄アナウンサーだったら、かなり印象は変わったろう、と勝手に妄想してみる。彼なら、軽く謝罪した上で、視聴者と同じ目線で「この状況をいかに面白おかしく乗り切ろうか」ということを真剣に考え、軽快にそれを実行してくれそうな気がするからだ。こういうマトモな人は、あまりテレビ業界にはいない。
電話回線を経由した現地の観衆のざわめきは、水中で一斉に泡立つような音に聴こえる。
まるでシュトックハウゼンの電子音楽「少年の歌」みたいなカンジ? このシュールなサッカー中継、わたしは「うけけ」と結構楽しんでしまったのだけど。マドリーが逆転などせずに、そのまま、ぶくぶくと水中に沈んでしまえば、もっと良かったのにぃ。
テレビ・ネタをも一つ。
大和証券のCMに指揮者の西本智美が出ているのだけど、そんなことはどうでもよく、そのロケ地に使われている場所にドキリとした。
北ドイツ放送響の本拠地ハンブルクのムジーク・ハレなのだ。あの狭そうなエントランスも映っているし、インタビューのシーンはホワイエで撮影されているようだ。うーん懐かしいぞ。
CMはここ↓
大和証券CM「ファのない世界」