19.1.07

北コリア、ちょっといい話。

金総書記が小沢征爾氏にラブコール
金正日、小沢征爾に平壌交響楽団の指揮を依頼していた

個人的に琴線に触れるええ話やったのに、小澤さん受けてくれないなんて残念やわあ。ま、これで北コリアも自前のオーケストラをまだ捨ててないことがよくわかって、少し安堵する。いまさら小澤を呼ぼうとする時点で終わってるじゃん、というややマニアックな視点はなしで。

オーケストラというものは、いかに優秀な人員を集めようと、給料を高くしようと、それでうまく機能するかといえば、そうでもないという面白いところがあって(サッカーとまるで同じだけど)、そのなかでも、北コリアのオーケストラは独特な地位にあるのは事実。非人道的な国だからこそ、さまざまな権利が制限されているこそ、彼らの音楽に対するパッションやアンサンブルに対する熱意は並々ならぬものがあり、そのあたりをわたしは高く評価していたことがあった。

ただ、それらの制限があまりにもキツくなったり、生活レベルが落ちまくると、さすがに技術的に不安な点が顔を覗かせる。昨年、このオーケストラが演奏したショスタコーヴィチの交響曲の新譜を聴いてみたのだけど(例によって録音年月日は不明)、弦は独特の潤った響きで聴かせるが、管セクションはボロボロだった記憶がある。

やはり、ここは小澤クラスの世界的トレーナーにしごいてもらわないと、という主席サマの判断は意外にも的確だったわけである。ついでに、来日公演かなんかやってもらって、オーチャードホールなんかで革命歌劇なんか上映しちゃって、右翼やら拉致被害者の支援団体なんかが押しかけ、総連のメンバーともみ合い、ホール内外は騒然。こんな光景が見たかったぜ。