わが人生の曲がり角には、いつも川島素晴の作品がある。だからということでもないけれど、28日もアンサンブル・ボワ演奏会「川島素晴個展」を聴きに、すみだトリフォニーまで行く。
「Let's tri___!」や「ポリスマン/トランポリン」など、ほとんどシャレで作ったとしか思えないフォルムを持ちつつも、その言葉の意味する範囲を超えて快楽的な楽興をもたらす作品をのんびりと堪能できたのが良かった。
最近は、川島さん自身のアクションぶりも板に付いてきたというか、役者(芸人?)になってきたというか、以前のヤバそうな人特有の雰囲気が無くなってきたようにも感じる。これは悦ばしいことなのか、残念なことなのか、いまだ自分には判断がつかない。
これは演奏に関しても同じ。川島作品の第一世代の演奏家、道元さんとか神田さんとかに比べると、若い演奏家たちのアンサンブル・ボワは、妙にリラックスした雰囲気で聴かせてくれる。第一世代の演奏家たちは、舞台ではニコリともせず、ピリピリと互いの距離を測りながら、怪しげなことをやらかしていた。それが、また妙におかしかったわけだが。
アンサンブル・ボワの予定を見ると、3月に微分音特集があるらしくて、会場でウククと唸ってしまった。しかし、よく見ると、2008年。ぐわ。来年じゃないのかあ。だから、2008年までは生きていようと思った。