ホリエモンのあとは、東大和市の一夫多妻男と京大レイパーに人々の関心は引き継がれようとしているが、あと何日持ちますやら(個人的には、北海道のスケトウダラ散乱事件がツボだ。魚とパンで五千あまりの人々を満腹にさせたイエスの奇蹟を思わせるんだもの)。
例の一夫多妻君だけど、女性を脅した文句が、妙に素人くさく安っぽい。
「ここを出ていけばミンチにされる」
「ここでのことを人に話したら、殺されたり、事故に遭ったり、病気になる」
これが、脅迫ですかい、旦那。単なる寝言にしか思えないんだが。こんなもんが脅迫にあたるのなら、細木数子だって逮捕されているだろうよ。当然、ノストラダムスもな。
あたくしが暗がりでハゲおやじにこんなことを言われたら、プッと吹き出してしまうだろうよ。日頃、悪意から目をそらしてばかりいると、こんなにドラマティックな恐怖を体験できるというわけなのか。純粋ってすばらすい。
まあ、こんな低レベルのマインド・コントロールに引っかかる人はまだいるのだな、と皮肉抜きでわたしはひたすら感心するのみである。学校とか国とか会社とかマスコミとかの強烈なマインド・コントロールよりも、こんな怪しげなオヤジのコントロールに引っ張られちゃうユニークな人々が存在すること自体、世の中捨てたもんじゃないなと、何やら楽しげに思われてしまうのである。